2022年9月
 連日の猛暑と新型コロナ第7波による医療の逼迫で、8月は気が休まる間もなかったという方も多いと思います。皆様本当にお疲れ様です。
 今回の第7波では、イベントや外食などへの厳しい行動規制をかけずに新型コロナ対策を行うという政府の方針が示されました。世間では野球観戦や夏祭り、お盆の帰省などを久しぶりに楽しんだ方々もおられたようですが、果たして行動規制なしという方針が正しいのかどうかは8月下旬の現時点では答えが出ていません。
 当院の透析室でも患者さん、職員双方に少数ずつコロナ感染者が出ています。入院病床が全く足りないため、8月からはコロナ感染した透析患者も可能な限り外来透析を続けるように岡山県から指示が出ました。幸い今のところクラスター発生と呼ばれるような感染多発には至っておらず、これも患者さん、職員、そしてその家族の皆さんのしっかりした感染対策のお陰と感謝しております。
 
コロナ感染から回復した方々から詳しく話を聞いた訳ではないのですが、これだけ感染が広がると感染者への差別や誹謗中傷はとても少なくなったような印象があります。むしろ自分がコロナ感染で大変な思いをした経験から、今感染して困っている人への共感や協力が得やすくなるのではないかと私は期待しています。
 今後のワクチンや治療薬の開発にどれだけ期待できるのか私には分かりません。ただコロナ感染は他人事ではないという意識の広がりが、今後の感染対策にとってプラスに働くことを願います。WITHコロナという言葉は透析医療でも現実となりつつありますが、変にコロナに慣れてしまって油断した行動を招かないよう当院からの注意喚起は続けて参ります。少々口うるさいと思われることもあるかもしれませんが、どうかお許しください。
もみじ9月号 四方山話より