腎性貧血について

★腎性貧血とは?

造血刺激ホルモンのエリスロポエチンが腎機能の低下により十分に産生されなくなり赤血球が減少します。それを腎性貧血といいます。

★大丈夫!腎性貧血は、少しずつ改善されます。
透析患者では、腎臓が萎縮しているため、造血刺激ホルモンを産生しているものの貧血を改善するだけの量が足りません。そのため、エリスロポエチン製剤という注射薬を投与します。週に1回の投与とせず、1週間の中で数回に分けて投与し、よりよい効果をはかっています。ヘマトクリット値の目標を30%としてエリスロポエチン製剤を投与することで、貧血は徐々に改善されます。
★エリスロポエチンせいざいの注射以外で改善するには・・・
エリスロポエチンの必要量を最小限にするためには、栄養の偏りや栄養不足がないことが大切です。正しい食生活に気をつけましょう。時々、食事指導を受けた内容をもとに、食事量や食事内容についてチェックしましょう。
 また、血液検査結果の変化も注意してみましょう。貧血の進行が激しいときは輸血を行う場合もあります。必ず医師から説明がありますから、十分に理解し相談をしましょう。
★チェックしよう!腎性貧血の自覚症状
・下まぶたが白い
・息切れを感じる
・唇や爪の色が悪い
・怠惰感
・脈の数がいつもより早い
・立ちくらみがする
★腎性貧血を予防する食生活
正しい食事療法のみで貧血を改善することは難しいですが、適度にたんぱく質の摂取や適度な鉄分が含まれた食事をすることで少なからず予防できます。エリスロポエチンの働きを効果的にするためにも、『正しい食生活』はとても大切です。カリウム、リンに注意しながら、日頃から栄養素も摂るように気を付けましょう。
★腎性貧血を予防する適度な運動
透析患者における運動療法は、心臓や血管の働き、骨や筋肉の状態を改善して、貧血に伴う様症状を改善してくれます。自分の体力にあった運動内容を知り、無理をしない程度にとどめましょう。体調を整えてから運動を始める事が大切です。体調や体力はその人によって様々です。まず、相談してから運動を開始しましょう。
もみじ3月号 『知って納得、読んで納得』より