大人の体重の約60%は水分です。このうち血管の中にある水分は5%程度です。
食べ物や飲み物に含まれる水分は、血液の中に取り込まれ、血液中の余分な水分は尿として出て行きます。透析患者さんでは、尿量が減少、もしくは無尿状態になっているため、体の中に水分がどんどんたまっていきます。この体の中にたまった水分が「体重増加」になります。大幅に体重が増加した場合は「むくみ」「血圧の上昇」などの症状が現れ、心臓や血管に大きな負担をかけることになります。
水をそれほど飲んでいないのに透析間の体重増加が多い場合は、食品に含まれる水・調理の水・うがいの水をチェックしましょう。特にうがいの回数が多い場合は要注意です。うがいの水の1/3もの量を飲んでいる可能性があります。
また、喉の渇きが強いときは、塩分を取りすぎていないかをチェックしましょう。塩分をたくさんとると血液中の塩分が濃くなって、喉の渇きがつよくなります。また、血液中の塩分の割合は一定に保たれているので、塩分8gをとると1Lの水が体にたまることになります。塩分のとりすぎは、体重増加につながります。外食が多いときは特に気をつけましょう。また、冬場は暖房の使いすぎでも、口が渇きます。
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