『塩分・水分の上手な摂り方』もみじ7月号栄養ゼミナールより
〜体重を増やしすぎないために〜
そろそろ本格的な夏がやって来ます。毎年のことですが、この時期どうしても余分な塩分・水分を摂ってしまいがちです。そこで今回は特に、高血圧や体重増加の原因となる塩分・水分の摂り方についてお話したと思います。
そもそもなぜ透析患者さんは、塩分・水分制限をしなければならないのかというと、塩分を多く摂るとのどが渇いて水分を多く摂ってしまうためです。その結果、腎臓で水分調節が出来ない体内に水が溜まります。このことが高血圧・心不全・心膜炎などの合併症を引き起こす原因になります。透析患者さんが一日に摂取する塩分の量は、5〜7gに抑えるようにしましょう。また、合併症を起こさないために以下のことに注意しましょう。
〜塩分制限を上手にする工夫〜
1.香辛料(辛子わさび・こしょう・カレー粉など)を利用する。
2.酢を利用する。(酢の物、三杯酢)
3.調味料を上からかけるのではなく、つけて食べる。
4.練り製品・加工品は避ける。
5.漬け物、佃煮はたべない。
〜水分制限を上手にする工夫〜
1.調理するとき、煮汁は煮詰めるように一緒に盛りつけない。
2.麺類やカレー、鍋物などの水分の多いメニューは重複しないように食べる。
  (透析日が2日空きのときは特に注意)
3.食事時間以外の水分摂取に気を付ける。(時間を決めておくと良い)
4.暑い日でも出来るだけお茶は熱く、湯飲み茶碗を小さく少量に心がける。
5.水分の多い食べ物(プリン・ゼリー・かき氷・アイスクリームなど)は食べ過ぎないようにする。
※野菜は、ほぼ重量分が水分と考えて良いでしょう。果物はカリウム、水分を多く含むので要注意
 これからも厳しい暑さが続きますが、頑張って乗り切りましょう。